オフィスけやき | 飲食店コンサルティングと販促物デザイン制作

半額クーポンをやってはいけない3つの理由

time 2015/04/28

こんにちは。立川市を拠点に活動するWebマーケティングコンサルタント、オフィスけやきの久米です。 飲食店経営者の方から最近よくこんな相談を受けます。 「半額クーポンの営業が来たんですがどうですかね?] 飲食店を経営していると、日々さまざまな営業マンが来店し、次から次へと新しい販促策を提案してきます。その商品開発力には頭が下がる思いですが、全部が全部飲食店にとってよい結果をもたらしてくれるとは限らないので注意が必要です。 さてこの「半額クーポン」ですが、広告掲載料が無料であるかわりにお店は50%以上の大幅な値引きを要求されます。また、クーポンによっては売上の何割かをクーポン発行会社に徴収されるものもあります。 日々売上低迷に悩んでいて、かといって広告にお金を割く余裕もない飲食店は「掲載料が無料ならやってみてもいいかな」と考え、ついつい掲載してしまいがちです。営業マンの方も熱心に営業を掛けてきますからね。Yesと言ってしまいたくなる気持ちも分かります。 でも待ってください。結論からいいますと半額クーポンはやってはいけません。 なぜか? その理由は3つあります。 【理由1:利益が出ない】 当然ですが50%以上の割引をするのですから利益がでません。割引メニュー以外も注文するだろうと期待する方もいますが、クーポンで来店したお客さんは見事に割引メニューしか頼みません。ごく稀に例外的にいろいろ注文する方もいますがあくまで例外です。裏技としてもともと存在しないメニューを用意して通常のメニューよりも高い価格を設定し、50%以上割り引いても利益が出るようにしようとする方もいますがこれは二重価格といって法律に触れますのでやってはいけません。 【理由2:リピートしない】 クーポン会社営業マンの常套句は「半額でもまず来店してもらうことで店を知ってもらって2回目以降で利益を出す」というものです。しかし鵜呑みのしてはいけません。強調して言いますがリピートしません。いちばん重要なところなのでもう1回いいますね。リピートしません。これまでたくさんのお店を見てきましたから確かです。割引クーポンで来店するお客さんはあなたのお店を気に入って来店するのではなくて安いから来店してるのです。通常なら高いはずのものが半額以下で食べられるから来店しているのです。しつこく言いますがリピートしません。試しに営業マンに「通常価格でもリピートするという証拠を見せてください」と言ってみてください。しどろもどろになるはずです。 【理由3:常連客が離れる】 半額クーポンには短めの利用期限が設けられているため、短期間にお客さんが集中します。そのためこれまでにはなかったような混雑が発生し、普段からお店を利用していた(本来あなたがもっとも大切にするべき!)常連客がお店を利用することができなくなります。そして常連客が半額クーポンの存在を知り「安売りに走ったか」と裏切られた気持ちになり落胆し、2度とあなたのお店に来なくなります。 以上の理由から、販促策として半額クーポンを利用することはまったくおすすめできません。

プロフィール

久米 収(くめ おさむ)

久米 収(くめ おさむ)

店舗紹介専門ライター / 地域メディアプロデューサー / 飲食店コンサルタント 株式会社エナゲピューラ代表 / オフィスけやき代表
1976年愛知県生まれ 一橋大学商学部卒
地域に愛されるお店がたくさん増えて、地域社会が活気あふれたものになるように、あれやこれやと活動中

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